「結婚式」は、お家でできるのでしょうか?
結論から言うと、「はい! お家でできます!」 。
皆さん きっと映画やドラマの時代劇でご覧になったことがあると思います。 大きな板の間や広間にお膳が並べられて、新郎新婦が掛け軸の前に座り 盃を口にしているシーンをご覧になったことはありませんか?
まさにそれが『結婚式』 です。 昔々は、ご自宅で結婚式 と言うのが当たり前でした。
神社やお寺で結婚式を挙げるようになったのは、明治時代のこと。 『えっ? そんな最近なの?』
そんな声が聞こえてきそうです。 私もこの業界に入って、初めて知ったことなんですよ。
それまでは、自宅で結婚式を挙げるのが当たり前だったのです。そんなに昔のことではないのですね。
お家から会場へ・・・
昔は、今よりももっともっと、親戚とのお付き合いや、ご近所とのお付き合いが濃い時代。
お披露目のお食事会には、ご親族やご近所の方だけでなく、「町の青年会」やご両親の知人関係、ご友人、ご勤務先の関係者 等、たくさんの方をお招きするようになりました。 その頃から、ご親族の力だけではおもてなししきれないことや、大正天皇のご成婚にあやかり、神社で式を挙げて 近くのホテルで披露宴をする形が一般的になってきたのです。
でも、その頃はまだ、神社での挙式に参列できるのは「ご親族」のみでした。
式にご友人が参列できるようになったのも、まだごく最近、 昭和も後半になった頃です。
大事なご親族の 人生通過儀礼で一番大切な一番慶びの日、
何をおいても「馳せ参じる」 そんな気持ちを持った人の神聖な時間が『結婚式』なのです。
結婚式って・・・
人に何かをする時間ではありません。 誰かをおもてなしする時間でもありません。
ゲストをおもてなしするのは『披露宴』
結婚式は、自分自身 と 神様やご先祖様や 大切な方々に
『この人と一緒に 楽しいことも 苦しいことも 日常生活を一生懸命生きて行く』ことを
誓うための時間なのです。
だから、神前式もキリスト教式も、仏前式も『誓いの言葉』があるのです。
おうちで結婚式するときは、誰に誓うの?
『二人で一緒に生きていく』
その誓いを立てたいですか?
誓いを立てたい相手に「誓う」ことができるのが『おうちで結婚式』なのです。
例えば・・・
「大好きなお祖父様やお祖母様に誓いたい」
「大事なご家族に、決意を見届けてもらいたい」
そんな方は、おうちで結婚式がおすすめです。
おうちで結婚式するメリットって?
「ご自身が育った場所で結婚式を挙げる」
それはとても特別な時間ではないでしょうか?
そして、寝たきりのおじいちゃんやおばあちゃんがいらしても、移動が不自由なご家族がいらしたり、赤ちゃんや小さなお子さんがいらっしゃる場合などは、ご自宅の方が安心できますね。
何よりも・・・
結婚式は、人生の通過儀礼で唯一「自分で日にち」を決められる日
ご自身 もしくは、お相手が育ってきたその場所は、ご家族やご先祖様にとって、とても大切な場所。ご家族の歴史が詰まったその場所で、新しい歴史を紡ぎ出す。
とても素敵なことだと思いませんか?
何年か経って、お子さんに結婚式の写真を見せながら
「お父さんとお母さんはね、このお家で結婚式挙げたんだよ、おじいちゃんもおばあちゃんも一緒にみんなで掃除して、こんな風に準備して ・・・。あそこの部屋でお父さんが着替えして、こっちの部屋でお母さんが着替えしてね・・・」
そんな風に、お子さんに結婚式までの準備のことや、結婚式のこと、なんでご自宅で結婚式を挙げたのか・・・、そして、どうして「◯◯」に結婚を誓うことにしたのか・・・。
「儀式」の意味は、こうして次の世代に繋がって行くのだと思います。