なんで「岩田帯」って言うの?
お祝いの「祝」ではなく、「岩」の文字が使われているのは不思議ですよね。
「いわた帯」は、穢(けが)れや災いから身を守る「斎肌(いはだ)帯」や、
結んだ帯を肌につけた「結肌帯」が語源と言われています。
岩のように頑丈で強い赤ちゃんになるようにという願いを込め、「岩」の文字が使われるようになったようです。
帯はなんのため?
この岩田帯の起源は「古事記」まで遡ります。
戦に出征する神功皇后(じんぐうこうごう)。 実は身籠っていたそうです。 お腹の子供を守る為に、帯に石をはさんで巻き付けて出征し、帰国するまで出産を伸ばした、と言う記事に由来しています。
何かにぶつかったり、転んだりした時に、赤ちゃんを守る だけでなく、
妊婦さんの冷え防止 、お腹のたるみ防止 のほか、日々成長する赤ちゃんの安定と 母体の腰の負担軽減にも役立つものなのですね。
お役目が終わった帯は・・・?
元は、「さらし布」だった「腹帯」ですが、今はいろんなタイプのサポートグッズが出ています。
「腹巻きタイプ」や「パンツ・ガードルタイプ」のほか、出産後も使える「サポートベルト」「骨盤ベルト」などもあります。
( 神社によっては、帯タイプ以外のものもご祈祷していただけるようです。 )
この「さらし布の腹帯」 無事に出産した後、どうしたらいいのか・・・と悩まれる方も多いのではないでしょうか?
昔は『帯は「腹帯からおしめまで」と言われるように、出産後は産着やガーゼに使って、最後まで使い切るもの』とも、言われていました。
そんなことから、布おむつとして使ったり、おんぶ紐や着物用の腰紐として使われていました。
出産後に神社に返納される方もいらっしゃるようですが、ご祈祷をいただいた有難いお品です。
お子様の成長に合わせて使っていただきたいと思います。