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乾杯は ただの合図じゃない

乾杯

披披露宴では、乾杯の発声とともに、会場中の人が一斉にグラスを掲げます。。

あの光景を見慣れている人でも、
「なぜ結婚式では乾杯をするのだろう」と考えたことは意外と少ないかもしれません。



乾杯とは「杯を乾かす」と書き、杯を飲み干すことを意味します。

結婚式では、新郎新婦だけでなく、ご家族、ご友人、職場の方々など、それぞれ異なる人生を歩んできた人たちが一堂に会します。

乾杯は、その全員が同じ瞬間に杯を掲げ、
「今日という日をともに祝い、この時間をともに過ごします」
という思いを形にした瞬間です。


食事の始まりという意味以上に、「私たちはこの門出を一緒に喜びます」という意思表示でもあるのです。

それは、食事を始めるための合図ではなく、

「この時間を共に過ごします」という意思を交わす、小さな儀式。

新郎新婦を祝う気持ちを、その場にいる全員で共有し、宴の始まりをともに迎えるための区切り。

だからこそ、乾杯は披露宴の最初に置かれているのです。



日本では古くから、お酒は神聖なものとされてきました。

神様に供えたものをいただく「お下がり」の考え方にも見られるように、お酒には人と人、そして人と神様、場を結ぶ意味が託されてきました。

結婚式で交わす乾杯には、単なる音頭以上の意味が込められているのです。

そんなお酒を飲み干す「乾杯」は、新郎新婦だけが行うものではありません。
その場にいる全員が参加して初めて完成する、結婚式最初の共同作業なのです

乾杯の一杯は、喉を潤すためだけのものではなく
心をひとつにするための一杯。
そして、

祝福する人も、祝福される人も、同じ時間を分かち合うための一杯でもあります。

次に結婚式でグラスを掲げるときは、ほんの少しだけ、その意味を思い出してみてください。

きっと、その一杯が今までとは少し違って感じられるはずです。

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