30〜40年前の女子達は、どこかのタイミングでお茶やお花を学ぶ機会がありました。
それは、自宅で家族や親族に教わったり、何年間か近所の教室に習いに行ったり、学校で教わったりしたものでした。 しかし 最近は自宅に和室がないことや、他の習い事に押されてしまい、茶華道に触れる機会がめっきりと減少してしまったようです。
ブライダルと茶道
ブライダルと茶道、全く関係ない そう思われる方も多いと思います。
特に最近の流行は、和装よりもウェディングドレス
結納を交わす方も減り、昔のように和室で両家お顔合わせ よりも、ホテルのレストランで
お顔合わせ が人気です。
でも、全く無いわけでもありませんし、無くなるものでもありません。
だからこそ、ご縁のある学生達に、和室の所作やお茶の「心」を知っていただきたいと思ったのです。
茶道では、お部屋に入る時から床の間を意識して動きます。
襖の開け閉め 床の間の拝見 すべて床の間に背を向けないように動くのです。
この動きは、結婚式という大切な儀式 時間を扱う仕事につく、専門学生にはとても大切な学びです。
「床の間」「茶道」と考えてしまうと、手順や動きだけに気を取られてしまい、大切な「こと」を見失ってしまいます。
「床の間」を『目には見えないけど大切なもの』『誓いを立てる先』『新郎新婦』と考えると・・・。
その動きは、ごく自然に理にかなった動きとなるはずなのです。
気持ちを表す
そして、もう1つは「ものを扱う」所作
食籠(お菓子を入れる器)の蓋、普段は何気なく片手で開けてしまう蓋も少し意識をするだけで
「大切に扱っている」その気持ちが、相手に伝わり とても優雅できれいな所作になります。
お茶碗を両手で お茶をいただいた後に、そのお茶碗をしっかりと拝見する。
茶道での動きには、その場を作ってくれたご亭主の気持ちを味わい、
その味わいを自分の動きで伝える とても奥深い時間なのです。
気持ちを込めて用意する
モノや時間に込められた「気持ち」を味わってもらえるようにする
これは、プランナーに一番必要な能力なのです。
担任の先生は、その能力を磨くため、そして社会に出て和室を使う立場になった時、
お茶を出された時に、狼狽えることなく堂々と動けるプランナーになれるように と
今年は このような素晴らしいスキルアップ授業を組まれました。
今回、このような特別な授業を用意された担任の先生の深い思い
そして、この授業にご協力くださった 桜花学園高等学校の先生方
アトリエORIZUROU 朝倉氏 に心から感謝いたします。
ありがとうございました。