七五三 のお祝い、今では 男の子は5歳 女の子は3歳と7歳 が一般的ですが、地域によっては 男女とも3歳と7歳だけ、あるいは 男の子は3歳と5歳 女の子は3歳と7歳 という地域もあります。
『7歳までは神のうち』と言われた頃は、今のように医療も発達していなかったので、幼少期に命を落とすことも多々ありました。
数えの3歳 5歳 7歳 今で言うと、ちょうど幼稚園や保育園に通っている年代です。 確かによく園から「お熱だしたのでお迎えお願いします」 だったり、、 急に熱を出したり・・・。 これだけ医療が発達した今でも、そんな子どもを見て心配してしまいますよね。
医療が整っていない昔なら、なおさらです。 だから 七五三のこの年齢は、神様に
「今日まで無事に育てることができました。 ありがとうございます。 これからもよろしくおねがいします」と感謝と願いを伝えていたのです。
『髪置きの儀』ってなに?
3歳が『髪置きの儀』と言われるのは、平安時代の宮中の習慣が基になっています。 この頃の宮中は、男女とも3歳まで髪の毛を伸ばさず、絶えず髪の毛を剃ったり 切ったりしていました。 この「髪置きの儀」を境に、初めて髪の毛を伸ばし始めることができたそうです。
最近ではあまり聞かなくなりましたが、昭和の時代でも 生まれた赤ちゃんの髪の毛を剃っておくと、丈夫な髪の毛が生えてくる と言って、わざと赤ちゃんの髪を剃る地域もありました。
3歳の晴れ着 一つ身
この3歳のお祝い 「髪置きの儀」以外にも、「紐落とし」「紐ほどき」「帯祝い」とも言われます。
どう言うこと? 紐やら帯やらを解くってなに? ですよね・・・。
これは、「一つ身」 とも言われる、お宮参りで羽織っていたお祝い着の「つけ紐」を取ります。
袖に通したあの紐を解くので、「紐落とし」とか「紐解き」と言われるのですね。
そして、「一つ身」の着物から「三つ身」や「四つ身」の着物に変え、初めて帯を締める日だから「帯祝い」と言われるのです。
またまた、???ですね。
「一つ身」は、どちらかと言うと羽織のようなもので乳児の着る着物です。後ろの中央には縫い目がありません。 この「一つ身」が着られるのは、七五三の三歳までです。
新たに「三つ身」や「四つ身」を用意しなくても、「一つ身」の紐を解き、肩揚げ 胴揚げを施し、晴れ着にできます。
3歳の晴れ着 三つ身
それに対して
「三つ身」は、反物の半反を使って仕立てる子ども用の着物で、2歳から4歳くらいまで着る着物のことで、身丈の3倍の布で、前身頃、後ろ身頃、衽を裁つことから、このように呼ばれます。
「四つ身」は、4歳~12歳くらいの子供用の着物のことで、並幅の反物の身長4倍分の長さの布を裁断して作ることから「四つ身」と呼ばれます。子供の成長に合わせて、肩揚げや腰揚げをして、丈や幅を調節できるので、長い間着ることができます。
「髪置きの儀」「紐落とし」「紐ほどき」「帯祝い」
昔はそれぞれ別の儀式でしたが、江戸時代になって一つの儀式となり、各家それぞれ吉日に行われていたものが、徳川綱吉公の子ども 徳松君のお祝いを11月15日に行ったことから、この日に行うようになりました。