「安産祈願のお礼」と「初宮まいり」
これ、同じだと思っていらっしゃる方が多いと思います。
「だって、赤ちゃんが生まれてから初めてお参りに行くんだから、それがお礼なんじゃない?」
そう思いますよね。
確かにそうですね。
では、今お住まいの地域で「安産祈願」をして、里帰り出産された方はどうしましょう?
何らかの都合で「安産祈願」に行けなかった方は?
「お礼参り」せずに、「初宮まいり」だけでいいのでしょうか?
「祈願」と「お礼」は違うのです。
「お礼参り」とは、読んで字の如く
「祈願」や「誓願」など、『お願い』をした事柄に対しての
「お礼と報告」をするためのお参りです。
「安産祈願」で赤ちゃんが無事に産まれるよう、母体が健康に戻れるように・・等
出産に対しての「お願い」をしますよね。
そのお願い事に対して、
「ありがとうございます。赤ちゃんもお母さんも無事です。」
「お陰様で、無事に出産できました。」と、
神様に感謝の気持ちを伝えるのが『お礼参り』です。
感謝の気持ちをお伝えするので、ご祈祷を受けず拝殿でお参りするだけでも良いのですね。
『初宮まいり』は祈願?お礼?
「初宮まいり」はご祈願です。
「この子が健康に育ちますように 幸せになりますように・・・」
などと「お願い」を神様にするための時間です。
ですから、本殿で「ご祈祷」を受ける方が多いのではないでしょうか?
と、いうことは・・・?
厳密にいうと、
「安産祈願のお礼まいり」と「初宮まいり」は違うのです。
では、なぜ「同じ」と思う人が多いの?
これは、同じ時期に同じ神社へお参りに行かれる方が多いからだと思います。
里帰りからご自宅へ戻られるのが、大体産後1ヶ月後くらい。
ちょうど、その頃が「初宮まいり」に重なることが多いですよね。
赤ちゃんとお母さんがご自宅に帰られる時に、ご祖母様も同行され
「初宮まいり」のご祈祷に参列し、ご祖母様はご実家に帰られる・・・というスタイルでしょうか。
「安産祈願」をしていただいた神社にお守りをお返しし「お礼と報告」を伝え、
「初宮まいり」の「ご祈祷」をしていただく
ので、同じ日になるのです。
「安産祈願」行けてないのです!
そんな時や、「安産祈願」をした神社は遠方なんです!
という場合は、
まずは、氏神様に「お陰様で無事に産まれました。ありがとうございます」
と、感謝の気持ちを伝えましょう。
その後、「初宮まいり」に行くのがいいと思います。
まずはご自身がお住まいになってる地域の神様に、無事に生まれてたことへの感謝を伝え、
それから、「子育ての神様」や「安産祈願」に行く予定だった神社さんで
「初宮まいり」で成長祈願されるといいですね。
初宮まいり も お礼まいり でも、
どこの神様にお参りしようとも、
大切なのは『感謝』の気持ちを伝えることなのですね。